BLOG

2025.05.14

  • 暮らしの講座

キッチンに床下収納を設置するメリットは?注意点や活用アイデアまで紹介

キッチンは皿類だけでなく、調理器具や子供用品などたくさんの物があるため、収納が多く必要です。そのため、十分な収納スペースが確保されていないと、不便さを感じるケースも多いでしょう。

収納スペースを充実させるには、棚の数を増やすだけでなく、床下収納やパントリーを作成するのも方法の一つです。

床の一部を開閉式に加工し、その下に収納スペースを設けてフタをすることで完成するのが床下収納です。日本では住宅スペースが限られる中で、こうした収納方法が広く普及しています。海外にも類似の仕組みはありますが、一般家庭での普及率や利用のされ方は、日本独自の住宅事情に合わせて発展した面があります。

特に床下を活かした収納は、ただ単に収納が増えるだけでなく、動線に影響を与えないなどのメリットがあります。

この記事では、床下収納の基本情報に加えて、採用するメリット・デメリット、設置時に注意すべきポイントまで、詳しくご紹介します。

これから住宅を建てようと考えている方の中で、床下収納に興味がある方は、最後までご覧ください。

1.キッチンに床下収納を設置するメリット

キッチンに床下収納を設置するメリットは、主に以下の3つがあります。

床下収納を設置するメリット
  • 収納スペースを確保しやすくなる
  • 動線がスッキリする
  • 備蓄品のストックに最適

収納スペースを確保しやすくなる

キッチンの床下収納を採用すると、収納スペースが増えて、物で溢れかえりがちのキッチンがスッキリ見えます。

食器類などで吊り棚などの収納スペースは埋まってしまい、大きな調理器具やカセットコンロなどの季節調理器具の収納に困る場合には、床下収納がおすすめです。

床下収納は、簡単に出し入れがしにくいため、年間を通してあまり使わないが必要なものを収納しておく場所として最適です。

動線がスッキリする

キッチンの床下収納を採用すると、余計な棚などを設置する必要がないため、動線がスッキリなりやすい傾向にあります。

収納スペースが床下にあるため、フタの上をそのまま歩くことができ、動線が妨げられる心配もありません。

備蓄品の収納に最適

キッチンに床下収納を設置すると、普段あまり使わない調理器具や災害時に使用する備蓄品をまとめてしまっておくのに便利です。

床下の収納スペースは頻繁に出し入れするのには不向きなため、使用頻度の低い調理器具だけでなく、災害時に活用したい水や食料、ガスコンロなどの収納に最適です。

また、買い溜めしておきたい飲料などを入れておくスペースとしても活用できます。

 

2.キッチンに床下収納を設置するデメリット

キッチンの床下収納にはメリットだけでなく、以下のようなデメリットがあります。

床下収納を設置するデメリット
  • 設置にはコストがかかる
  • 収納した物の出し入れがやや手間になる
  • カビが発生する可能性がある
  • 冬場は足元が冷えることもある

設置にはコストがかかる

キッチンに床下収納を導入するには、ある程度費用が発生します。

簡易的なものであれば約3万円程度で設置できるケースもありますが、利便性やデザイン性を重視した高機能タイプになると、10万円ほどかかることもあります。

ただし、住宅会社によっては、点検用の開口部として床下収納があらかじめ備え付けられていることもあり、追加の費用が発生しない可能性もあるため、事前に住宅会社に相談しておくと良いでしょう。

収納した物の出し入れがやや手間になる

キッチンに床下収納を取り入れると、他の棚などの収納に比べるとやや手間に感じることがあります。床下にあるため、かがんでフタを開けてから取り出さなければならないため、頻繁に使うものを収納するには不便に感じるかもしれません。

そのため、床下収納に収納するものは、使用頻度の低い調理器具等を収納しておく場所として活用するようにすると良いでしょう。

カビが発生する可能性がある

キッチンに床下収納を導入する際には、カビの発生に注意が必要です。

床下収納は、床と基礎の間の空間を活用するため、外の環境に影響を受けてしまいます。そのため、湿気が溜まりがちになり、カビの発生リスクは上がります。

このようなリスクを防ぐためには、湿気が溜まらないように定期的に換気したり、乾燥剤を常備したりなどの工夫が必要です。

冬場は足元が冷えることもある

一般的な住宅では床下断熱が多く使用されています。しかし、床下収納を設置すると、その部分の断熱材が無くなり、足元が寒くなったり冷えたりすることがあります。

これを防ぐためには、断熱材入りの床下収納蓋を使用する、または床下断熱ではなく基礎断熱にする方法を考慮する必要があります。このように、寒さや暑さ対策をしっかりと行うことが大切です。

 

3.キッチンに床下収納を設置する際の注意点

キッチンに床下収納を設置する際には、以下の4つの注意点を把握しておきましょう。

注意点
  • 湿気やカビを防ぐ対策を行うこと
  • 収納するアイテムを用途に応じて選ぶこと
  • スペースの広さや取り付ける位置を事前に検討すること
  • キッチン内の移動のしやすさにも配慮すること

湿気やカビを防ぐ対策を行うこと

キッチンに床下収納を設ける際は、湿気やカビの対策を怠らないことが重要です。

床下収納は、外部の環境に依存してしまうため、梅雨などの雨が続いた際には湿気が溜まってしまいます。湿気が溜まってしまうと、収納している物にカビが発生してしまい使い物にならなくなってしまう可能性があります。

そのため、雨が多い時期には定期的に換気をしたり、乾燥剤を設置したりなどの対策が必須です。

収納するアイテムを用途に応じて選ぶこと

キッチンに床下収納を導入する際は、収納するものを工夫しなければなりません。

床下収納はかがんでフタを開けてから物を取り出さないといけないため、頻繁に使用するものを収納する場所としては適していません。

また、重すぎるものを収納してしまうと、取り出しにくくなってしまうため注意が必要です。

スペースの広さや取り付ける位置を事前に検討すること

キッチンに床下収納を設置する場合には、事前にサイズや設置場所を検討しておく必要があります。

収納する予定の物をリストに上げて、収納できるサイズを選ぶ必要があるためです。

また、使いにくい場所に設置してしまうと、収納したものを取り出そうとした際に億劫になってしまいます。

スムーズにフタを開閉できるような場所に設置することで、日常の使い勝手も向上します。

キッチン内の移動のしやすさにも配慮すること

キッチンに床下収納を設置する際には、動線にも配慮しておく必要があります。

床下収納の設置場所を人が頻繁に移動する場所に設置してしまうと、物を取り出したりする際に邪魔になってしまう可能性があるためです。人の移動の邪魔にならない端に設置するなどの工夫が必要になります。

 

4.キッチンの床下収納の活用アイデア

キッチンの床下収納は、上手に活用すると効果が大きくなります。そのため、活用アイデアを理解した上で設置すると、より上手に収納ができるようになります。

キッチンの床下収納には、以下のような活用アイデアがあります。

活用アイデア
  • 保存食や飲料の収納場所として利用する
  • 大型調理器具の収納に使う
  • 季節ごとに使用する調理器具を収納する
  • 子どもやペットの用品を収納する

保存食や飲料の収納場所として利用する

キッチンの床下収納には、保存食や飲料などのストックを収納する方法があります。

保存食や飲料のストックは日常的に使用することは少ないものの、必要不可欠なものですので、床下収納を使って整理しておくと便利です。

特に飲料などのペットボトルは、物がかさばってしまい収納を圧迫しがちのため、床下に収納するのが効果的です。

大型調理器具の収納に使う

キッチンの床下収納には、使用頻度の少ない大きな鍋や家電を収納する方法もおすすめです。

年間を通して一度や二度しか使わない大きな鍋や家電は、収納棚に収納するには大き過ぎて収納に困る場合があるためです。

使用頻度は少ないけど、無くなると困るような調理器具などを収納しておくと良いでしょう。

季節ごとに使用する調理器具を収納する

キッチンの床下収納には、冬のみに使う土鍋やカセットコンロ、ホットプレートなどの限定された季節の調理器具を収納する方法も有効です。

こうした調理器具は使用頻度が低いため、床下収納を使えば収納棚を圧迫することなく、スッキリと収納できます。収納棚には使用頻度の高い皿類などを収納できるようにしておくと快適なキッチンが作れます。

子どもやペットの用品を収納する

キッチンの床下収納には、子供用品やペット用品を収納する場所として使う方法があります。

子供用品は、次に生まれてくる可能性がある子供のために取っておきたい場合に収納場所として床下収納がおすすめです。

また、ペット用品は、人が使うものと収納場所を分けて収納しておきたい場合には、床下収納に収納しておくと完全に場所を分けられるため最適な場所といえるでしょう。

 

5.まとめ

今回は、キッチンにおける床下収納を設置するメリットやデメリット、設置する際の注意点を中心に解説しました。

床下収納を導入することで、収納スペースが増え、備蓄品が収納できるなどメリットがありますが、設置費用や湿気によるカビの問題などのデメリットもあります。

そのため、設置時には湿気対策やカビ防止策を講じ、収納するアイテムも慎重に選ぶことが重要です。例えば、一般的な床下断熱ではなく、エソラのように基礎断熱を採用し、全熱交換型換気システムを導入すれば、湿気やカビの心配がなくなります。

キッチンは物が溢れかえりがちな場所であり、より収納の数が重要な場所です。そのため、床下収納を活用して、物を効率よく収納しておくとスッキリとしたキッチンが作れます。

注文住宅を作る際には、収納棚だけにこだわるのではなく、床下収納も検討することで、さらに機能的なキッチンが実現できるでしょう。