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2023.09.24

  • 暮らしの講座

内断熱と外断熱の違いは?メリット、デメリットを比較

内断熱 外断熱

住宅の性能は快適な住環境を実現するために必要です。住宅の性能の中でも断熱性は重要で、暑い夏や寒い冬を安心して過ごすためにも、住宅を建てる際には断熱性能を可能な限り高くしておきたいものです。

住宅の断熱には素材だけでなく、工法にも違いがあり、大別して内断熱と外断熱があります。断熱の工法についても理解しておかないと、快適な住環境を実現できません。

そこで、本記事では、これから住宅を建てようと考えている方向けに、内断熱と外断熱の違いとそれぞれを採用するメリット、デメリットを解説します。

記事の後半では、どちらの工法を選べば良いかについて、条件別に解説しているので、最後までご覧ください。

 

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1.内断熱と外断熱の違い

内断熱と外断熱の違いを知るためには、それぞれの工法について理解しておく必要があります。ここでは、まず内断熱と外断熱の特徴を解説して、その違いを紹介します。

内断熱の特徴

内断熱 外断熱

内断熱とは、断熱材を内壁と柱や床の隙間に敷き詰める断熱方法です。住宅の柱よりも内側に断熱材を敷き詰めるため、内断熱と呼ばれています。

内断熱に使われる素材は、グラスウールやウレタン、セルロースファイバー、ポリスチレンが使用されることが多く、素材を貼り付けたり、吹き付けたりするだけ工事になるため、施工できる業者が多いのも特徴です。

日本の一般的な木造住宅では、施工が簡単でコストが安い内断熱が使用されることが多い傾向にあります。

外断熱の特徴

内断熱 外断熱

外断熱とは、断熱材を柱と外壁の間に設置する断熱方法です。住宅の周りを囲むように断熱材を設置するため、断熱効果も高く、隙間ができにくい特徴があります。

また、外壁と断熱材との間に空間ができにくいことから、結露ができにくく、防湿性に優れています。

外断熱の素材には、繊維系素材のグラスウールやセルロースファイバー、発泡プラスチック系素材のポリスチレンやウレタンが主に使用されます。

外断熱を採用している住宅会社は多くはないため、依頼するハウスメーカーが施工できるかどうかを確認しておく必要があります。

内断熱は柱より内側に断熱材を設置し、外断熱は柱より外側に断熱材を設置すると覚えておくと良いでしょう。

 

2.内断熱・外断熱のメリット、デメリット

内断熱と外断熱の特徴を理解できたところで、それぞれの工法を採用するメリットとデメリットを紹介します。

それぞれのメリットやデメリットを理解しておかないと、どちらを採用した方が良いのかわからないため、十分に比較しておく必要があります。

内断熱のメリット

内断熱を採用するメリットは主に以下の3つです。

メリット
  • コストが安い
  • どのようなデザインの住宅でも対応可能
  • 施工できる住宅会社が多い

 

コストが安い

内断熱の場合には、柱と柱の間や配管の間に断熱材を敷き詰めるため、外断熱に比べると使用する断熱材の量が少なくなります。

使用する断熱材の量が減ることにより、内断熱のコストは抑えられます。

また、内断熱に使用できる断熱材の種類は豊富にあるため、予算に合わせて価格が安いものを選択することも可能です。

 

どのようなデザインの住宅でも対応可能

内断熱は柱などの間に断熱材を敷き詰めるため、外壁の厚さに影響することがなく、変わった形の家でも対応できます。

外断熱は、柱と外壁の間に断熱材を設置するため、その幅を計算しなければなりませんが、内断熱は厚みが変わることはありません。

そのため、土地が狭い場所に家を建てる際には、内断熱を採用すると、余計な面積を取られずに、広い家を建てることができます。

 

施工できる住宅会社が多い

内断熱は、従来より日本で使用されている断熱方法のため、ほとんどの住宅会社で施工が可能です。

そのため、内断熱であればハウスメーカーを選ぶ際にも、困りません。

また、内断熱の工法は一般化されているため、どの会社でも性能に差がないように施工できるのもメリットの一つです。

内断熱のデメリット

内断熱を採用するデメリットは、主に以下の2つです。

デメリット
  • 気密性が低い
  • 住宅の劣化が早くなる可能性がある

それぞれのデメリットを解説します。

 

気密性が低い

内断熱の場合には、柱や配管の間に断熱材を敷き詰めていくため、隙間ができてしまう可能性があります。

隙間ができてしまうと気密性が低くなってしまうため、外気温の影響を受けやすく、室内の冷暖房効率も下がってしまいます。

しかし、吹付断熱を行うと柱間に隙間なく充填されるので、外断熱同様、気密性の高い家にすることができます。但し、グラスウール材等と違い吹付断熱はコストが上がってしまうデメリットがあります。

気密性についてもっと知りたい方は、別記事「気密性の高い家のメリットとは?快適な家にするためのチェックポイントを紹介」を参考にしてください。

 

住宅の劣化が早くなる可能性がある

内断熱の場合には、柱や配管と断熱材の間に隙間ができてしまうことにより、外気温と室温に差が生じてしまい、結露が発生する可能性があります。

住宅で結露が頻繁に発生してしまうと、カビの原因となり、使用されている木材の劣化を早めてしまいます。また、カビが発生すると健康被害にも直結するため、注意が必要です。

※ただし吹付断熱による内断熱は除きます。

内断熱を採用する際には、断熱材を隙間なく施工できているかを確認しておくと良いでしょう。

外断熱のメリット

外断熱を採用するメリットは、主に以下の2つです。

メリット
  • 気密性が高い
  • ランニングコストは安くなる

それぞれのメリットを詳しく解説します。

 

気密性が高い

外断熱の場合には、断熱材を柱と外壁の間に設置し、住宅を取り囲むように断熱するため、隙間がなく、気密性の高い住宅になります。

気密性が高くなると、外気温の影響を受けにくくなるため、暑い夏でも寒い冬でも快適な温度で生活できます。

また、気密性が高くなると結露も発生しにくくなるため、住宅の劣化を抑えられる可能性もあるでしょう。

 

ランニングコストは安くなる

外断熱の場合には、気密性が高いことにより、外気温の影響を受けにくいため、冷暖房効率が上がり、電気代を抑えられます。

外断熱は、導入する際のコストが高くなる傾向にありますが、ランニングコストが安くなるため、トータルでは内断熱よりもコストを抑えられる可能性があります。

外断熱のデメリット

外断熱を採用するデメリットは、主に以下の2つです。

デメリット
  • 導入する際のコストが高くなる
  • 住宅のデザインに制限が掛かる可能性がある

それぞれのデメリットを詳しく解説します。

 

導入する際のコストが高くなる

外断熱の場合には、住宅を囲むように断熱材を設置するため、使用する断熱材の量も多くなり、コストが高くなる傾向にあります。

また、施工できる住宅会社も限られているため、工事費用も高くなる可能性もあるため、内断熱と比べると導入する際のコストは高くなるでしょう。

 

住宅のデザインに制限が掛かる可能性がある

外断熱の場合には、柱と外壁の間に断熱材を設置するため、通常よりも壁が厚くなる傾向にあります。

そのため、土地が狭い場所や複雑なデザインの住宅であれば、外断熱を採用できない可能性があります。

外断熱を採用したい場合には、住宅会社と十分に話し合い、住宅の設計を考えなければなりません。

 

3.内断熱と外断熱どっちがいい?

内断熱と外断熱のメリット、デメリットを理解できたところで、結局どっちが良いかわからない方もいるはずです。

そこで、以下の3つの焦点に絞って、どちらを選択すると良いかを紹介します。

ノーマル
  • 住んでいる地域
  • 住宅構造
  • 予算

住んでいる地域

これから住宅を建てようと考えている地域が極端に寒い場所であれば、外断熱がおすすめです。

内断熱よりも外断熱の方が気密性が高く、外気温の影響を受けにくいためです。

年中を通して、気温が極端に変わらない地域であれば内断熱で十分でしょう。

住宅構造

外断熱は、鉄筋コンクリート式の住宅で採用されることが多いため、住宅構造により選択する断熱方法は異なります。

木造でも外断熱を採用する場合はありますが、内断熱で十分な断熱が可能です。

鉄筋コンクリート式であれば、外気温の影響を受けるため、外断熱を採用し、断熱性能を高める必要があります。

予算

外断熱と内断熱では、導入時のコストが変わるため、住宅を建てる際の予算に合わせて選択するのも方法の一つです。

住宅を建てる予算が少ないのであれば内断熱を選ぶと良いでしょう。

ただ、冷暖房効率が良いのは外断熱のため、ランニングコストを加味すると、トータルで必要なコストに大きな差は少ないでしょう。

 

4.まとめ

今回は、内断熱と外断熱の違いについて、メリットとデメリットを交えて解説しました。

内断熱は柱や配管の間に断熱材を敷き詰める方法で、外断熱は柱と外壁の間に断熱材を設置する方法です。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、住んでいる地域や予算、住宅構造を加味した上でどちらにするか選択してください。

住宅会社によっては、外断熱に対応していない場合もあるため、事前に相談しておくと良いでしょう。

 

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