2025.10.31
狭小住宅の収納アイデア10選!収納計画を立てる際のポイントも解説

狭小住宅は、土地価格や建築資材の価格上昇にも関わらず、住宅の建築コストが抑えられるメリットがあります。しかし、床面積が狭い分、収納スペースに頭を悩ませるケースも多いです。
狭小住宅は敷地の広さが限られており、何も考えず設計すると収納スペースが不足して室内に物があふれてしまいます。そのため生活しやすい家を実現するには、収納スペースを工夫して、使える空間をいかに増やすかが重要です。
そこで本記事では、狭小住宅の収納アイデアや収納計画を立てる際のポイントについて解説します。快適なお家づくりをするための収納アイデアをぜひ参考になさってくださいね。
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1.狭小住宅の収納で重要なことは?
狭小住宅とは、狭くて小さい土地に建てられた住宅のことです。明確な定義はないものの、一般的に15〜20坪以下(約50㎡〜65㎡)の土地に建てられた住宅を指し、建築会社や地域によって基準は異なります。
狭小住宅と聞くと「住みづらそう」と思われるかもしれませんが、通常の住宅と異なる特徴が存在します。狭小住宅のメリット・デメリットは以下の通りです。
| メリット | デメリット | 
| ・土地が小さいため土地購入費用を抑えられる | ・生活動線を工夫しなければ生活しづらくなる可能性がある | 
近年は、都市部の土地価格高騰や、資材の高騰による建築コストの上昇などによって、マイホーム購入のハードルが上がっています。しかし狭小住宅であれば、土地購入費や建築コストをおさえて、素敵なマイホームを手に入れられます。
ただ、床面積が狭い分、収納スペースに頭を悩ませるケースが多いです。無理に収納を増やそうとすると、居住空間を圧迫してしまうおそれもあります。
そのため収納においては、限られたスペースを有効的に使う「スペパ(スペースパフォーマンス)」が重要となります。デッドスペースを見直したり、収納スペースを工夫して利用可能な空間を最大化したりなど、快適な居住空間を作り出すための工夫が大切です。
2.狭小住宅の収納アイデア10選
狭小住宅の収納では、「いかに空間を最大限有効活用するか」がポイントとなります。ここからは、狭小住宅の収納アイデア10選を紹介します。
デッドスペースを活用する
狭小住宅における収納の基本は、「空間の隙間を見逃さないこと」です。有効に活用されていないデッドスペースを使うことで、収納スペースが確保できます。
たとえば狭小住宅では、角度が鋭くなっていたり、変形していたりするような、使いにくいスペースが生じるケースが多いです。そのような変形場所を放置していると、かなりスペースが無駄になってしまいます。
変形部分に合わせて板を付けて収納棚にしたり、キャスター付きラックを隙間に挿入したりすることで、効果的な収納場所を作れます。活用しにくいスペースをアレンジして、積極的に収納スペースに変身させましょう。
階段の下部分を活用する
階段下の空間は、形が不規則なためデッドスペースになりがちです。しかし、階段下に収納できる環境を整えると、収納力が大幅にアップします。
扉のついた空間を確保したり、棚板やハンガーパイプをつけてクローゼットにしたりなど、工夫次第で効果的な収納場所を作り出せます。
また、階段の形状に合わせて、奥行きのある引き出し収納を作るのもおすすめです。日用品のストックや書類などを分類して収めるスペースとして利用でき、使い勝手が格段に向上します。
壁を収納棚にする
床面積が限られる狭小住宅では、壁を収納棚にして活用するのもおすすめです。天井から床にかけて大容量な収納棚にすれば、狭い空間でも効果的に収納量を確保できます。
また、引き出しや扉のないオープンタイプの収納棚にすることで、「あえて見せる収納」も可能となります。
たとえば、お気に入りの雑貨や趣味に関するアイテムを並べたり、雑誌や本をブックスタンドに立てて並べたりすることで、インテリアとしても楽しめますよ。
天井と屋根の間にある空間を活用する
天井と屋根の間にある「小屋裏」も、狭小住宅における効果的な収納場所です。
小屋裏とは、三角屋根や斜め屋根と天井の間にできる空間のことを指し、その空間を整備して収納スペースにする方法を「小屋裏収納」と言います。
小屋裏は、ひな人形やクリスマスツリーなどの季節物、オフシーズンの衣類など、使う時期が限定されているものを保管するのに最適です。また比較的広い空間なので、レジャー用品や布団などを収納するのにも役立ちます。
小屋裏は建築基準法における居室として扱われないため、その面積は住宅の床面積や階数には算入されません。ただ、建築基準法で「床から天井までの高さが1.4m以下」かつ「床面積が下の階の1/2未満」とするよう定められています。
建築基準法さえ守っていれば、部屋としてはカウントされず、固定資産税の対象にもなりません。収納したいアイテムを踏まえ、必要であれば設置を検討しましょう。
床下収納を設置する
床下収納とは、建物の床下空間を利用した収納スペースのことです。主にキッチンに設置されているケースが多いですが、場所を問わずさまざまな部屋に設置できます。
キッチンでは飲料や調味料などのストック、洗面所ではタオルや洗剤のストックなど、重くてかさばるものを収納するのに適しています。また、万が一の災害に備えた非常食や懐中電灯、ミネラルウォーターなど、防災用品を保管するのもおすすめです。
ベンチ下や段差部分に引き出しを設ける
ダイニングのベンチや小上がりの段差など、人が座ったり通過したりする「段」に、収納できる引き出しを設けるのは、空間を無駄なく活用するテクニックです。
たとえば、小上がりの段差の内部を深い引き出しにして、おもちゃやブランケット、衣類などを収納できます。また、ベンチの座面を開閉式にすることで、内部に雑誌やバッグなどをスマートに収納するスペースとして活用可能です。
可動棚を設置しておく
棚板の高さを自由に変えられる「可動棚」は、収納したい物のサイズや、ライフスタイルの変化に合わせて、無駄な空間を発生させないように調整できます。
キッチンやクローゼット内、玄関の靴箱、書斎の壁面など、あらゆる場所で採用することで、収納の効率を最大限に高められます。収納の柔軟性を確保することは、狭小住宅で長く快適に暮らすための重要な要素です。
収納機能つきの家具を選ぶ
狭小住宅では、単なる家具を選ぶのではなく、「収納庫」として機能する多機能家具を選ぶのがおすすめです。
たとえば、座面が開閉式のソファを選べば、占有面積はそのままに収納を確保できます。また、玄関に収納ベンチを置けば、靴を履く腰掛けと出かける際のアイテムを入れる場所を兼ねることが可能です。
家具選びの段階で、収納機能の有無を重視しましょう。
ソファ下やベッド下を有効活用する
ソファやベッドなどの大型家具の下は、広い面積を持つにもかかわらず、デッドスペースになりがちです。ただ、アイデア次第で多くの物を収納できます。
たとえば、引き出し付きベッドのように、フレーム部分がそのまま大容量の引き出し収納になっているタイプを選ぶと、ベッド下のスペースを有効に使えます。
また、ソファ下やベッド下にキャスター付きのボックスを入れるのもおすすめです。季節外れの衣類やシーツなどを収納でき、デッドスペースを有効活用できます。
つっぱり棒やS字フックを活用する
つっぱり棒やS字フックを活用するのもおすすめです。
つっぱり棒は、棚の裏側やシンクの下などに設置し、スプレー類やタオルを吊り下げて空間の上部を有効活用するのに役立ちます。
S字フックは、クローゼットのハンガーポールに吊るしてバッグやベルトを収納したり、キッチンの吊り戸棚の金具に引っ掛けて調理器具を吊り下げたりなど、様々な場所で活躍します。
つっぱり棒もS字フックも100円ショップで販売しているので、手軽に取り入れやすいアイテムです。
3.狭小住宅の収納計画を立てる際のポイント
狭小住宅の収納計画を立てる際、以下のポイントを押さえておくと収納計画も立てやすくなります。
- 収納したいものや必要な収納の広さをイメージする
- 収納に関してハウスメーカーに相談する
- 狭小住宅設計の実績が豊富なハウスメーカーに依頼する
収納したいものや必要な収納の広さをイメージする
「収納スペースは広いほどよい」と考えがちですが、狭小住宅では収納スペースが居住空間を削ることにつながってしまいます。
そのためお家づくりの計画を立てる際は、新居に住んだ場合の生活をイメージして、収納したいものや必要な収納の広さをイメージすることが重要です。
まずは、新居に必要なものと不必要なものの選別をします。その後、家電や生活用品、衣類、趣味のアイテム、防災用品といったアイテムごとに、収納場所と広さを具体的にイメージしましょう。
そうすることで、使う場所に合わせた必要な収納を計画でき、無駄なスペースを排除したうえで居住空間を最大限に確保できます。
収納に関してハウスメーカーに相談する
収納したいものの種類や数は、家庭によって異なります。そのため、これからお家づくりをする際は、「何を・どれくらい収納したいのか」「どんな生活動線を組みたいのか」などをハウスメーカーに相談しておくことが大切です。
たとえば、「リビングに子どものおもちゃを置きたくないので、すぐに片付けられる収納場所が欲しい」「趣味の道具が多いため屋根裏に収納場所が欲しい」など具体的な要望を伝えることで、ハウスメーカーは柔軟な提案が可能になります。
狭小住宅設計の実績が豊富なハウスメーカーに依頼する
狭小住宅の設計は、通常の住宅に比べて高度な専門知識とノウハウが求められます。とくに収納においては、階段下や小屋裏、段差などの場所を、いかに生活に役立つ収納場所にできるかがポイントです。
そのため、依頼するハウスメーカーが、狭小住宅の建築実績を豊富に持っているかを確認してください。実績が豊富なハウスメーカーは、工夫された収納場所の設計ノウハウや、床面積に算入されない小屋裏収納の設計などに長けています。
単なるデザインの良さだけでなく、施工実績の豊富さや実際の施工事例を確認して、信頼できるハウスメーカーを選びましょう。
4.まとめ
本記事では、狭小住宅の収納アイデアや収納計画を立てる際のポイントについて解説しました。狭小住宅の収納アイデアをおさらいしましょう。
- デッドスペースを活用する
- 階段の下部分を活用する
- 壁を収納棚にする
- 天井と屋根の間にある空間を活用する
- 床下収納を設置する
- ベンチ下や段差部分に引き出しを設ける
- 可動棚を設置しておく
- 収納機能つきの家具を選ぶ
- ソファ下やベッド下を有効活用する
- つっぱり棒やS字フックを活用する
スペースが限られている狭小住宅では、収納場所を工夫して、使える空間をいかに増やすかがとても重要です。今回紹介したアイデアを活用して、快適な居住空間を作り出しましょう。
新築計画の進め方でお困りではありませんか?
- 選択肢が多すぎて、どの設備が本当に必要かわからない
- このまま進めて良いのか不安が残っている
- 2,000万円でどのような家が建てられるのか相談したい
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