2026.01.10
スペースパフォーマンスの高いリビングの作り方は?レイアウトのポイントやNG行動を解説

「リビングが狭くて圧迫感がある」
「もっとお家を広々と使いたい」
マイホームではスペースを最大限使って、快適に過ごしたいですよね。
近年は、物価や家族構成の変化などにより、住宅面積が縮小傾向にあります。そのため、限られたスペースを最大限に活用し、快適な居住空間を作り出すことがより求められているのです。
最近では「スペースパフォーマンス」という「空間対効果」を意味する言葉もトレンドになり、より快適性や利便性の向上が重要となっています。とくに家族全員が集まるリビングは、家具配置や収納を工夫することで、同じ広さでも使い勝手が大きく変わりますよ。
本記事では、リビングのスペースパフォーマンスを高める具体的な方法を解説します。レイアウトのポイントやNG行動まで詳しく紹介するので、気になる方はぜひ参考にしてくださいね。
1.リビングでスペースパフォーマンスが求められる理由
家の中でもリビングは生活の中心となり、「家の要」と言える場所です。また、家族全員が集まる場所でもあり、くつろぎや団らんを創り出す大切な場所といえます。
ただ、近年は住宅事情やライフスタイルの変化により、リビングに求められる役割は広がりつつあります。それに伴って、限られたスペースを効率的に使う必要性も高まっているのです。
リビングでスペースパフォーマンスが求められるおもな理由は、以下の3つです。
- 住宅面積の縮小傾向
- リビングの多機能化
- リモートワークの普及
住宅面積の縮小傾向
都市部を中心に、住宅の延べ床面積は年々減少傾向にあります。
以下は、国土交通省の調査による、着工新設住宅の持ち家の1戸当たり床面積の推移です。(※首都圏)
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年度 |
1戸当たりの床面積 |
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平成16年度 |
124.0㎡ |
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平成20年度 |
123.2㎡ |
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平成25年度 |
118.8㎡ |
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平成30年度 |
115.7㎡ |
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令和5年度 |
113.7㎡ |
※参照:令和6年度 住宅経済関連データ|着工新設住宅の一戸当たり床面積の推移(首都圏:総平均、利用関係別)
平成16年度には1戸当たり124.0㎡だったのに対し、令和5年度では113.7㎡まで減っています。
近年は、土地価格の高騰や単身・少人数世帯の増加により、コンパクトな住まいが主流になってきました。
そのため、コンパクトな住まいでも、限られた面積の中で空間を無駄なく使う工夫が重要になっているのです。
リビングの多機能化
現代のリビングは、単なる「くつろぎの場」だけではなくなっています。
食事をとるダイニング、子どもの勉強スペース、趣味の時間を楽しむ場所など、複数の役割を担うようになりました。
家族それぞれが異なる目的でリビングを使うケースも増えています。
たとえば、親がテレビを見ている横で子どもが宿題をする、配偶者がパソコン作業をするといった光景は珍しくありません。
多機能化したリビングでは、それぞれの活動スペースを確保しつつ、動線を妨げない配置が求められます。
限られた空間で複数の用途を満たすには、スペースパフォーマンスの向上が不可欠です。
リモートワークの普及
新型コロナウイルスの影響をきっかけに、リモートワークが一般的になりました。
リモートワークの普及によって自宅にいる時間が長くなり、「暮らす」だけでなく「仕事をする場所」といった役割も加わるようになったのです。その結果、限られた面積の中で「仕事」と「プライベート」をいかに共存させるかが重要となりました。
自宅で仕事をする機会が増えたことで、リビングにワークスペースを設けたり、オフィスデスクやチェアを設置したりする家庭が増加しています。
ただし、プライベート空間と仕事空間を同じリビングに共存させるには、効率的なレイアウトが重要です。
そのためリビングの使い方を見直したうえで、空間を創ることが重視されるようになりました。
2.スペースパフォーマンスを高めるリビングレイアウトのポイント
リビングのスペースパフォーマンスを向上させるには、家具の配置や空間の使い方を工夫することが重要です。
ちょっとした工夫で、狭いリビングでも広く快適に感じられるようになります。
ここでは、実践しやすい5つのポイントを解説します。
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ポイント |
効果 |
|
動線を意識した家具配置にする |
スムーズな移動が可能になる |
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壁面を活用する |
床面積を有効に使える |
|
視線が通る空間設計にする |
開放感が生まれる |
|
多機能家具を活用する |
省スペースで複数の用途を満たせる |
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デッドスペースを利用する |
無駄なスペースを減らせる |
動線を意識した家具配置にする
リビングの快適さを左右するもっとも重要な要素が、動線の確保です。
動線とは、人が室内を移動する際に通る経路を指します。
家具と家具の間、ソファからキッチンへの通路など、頻繁に通る場所には十分な幅が必要です。
一般的に、人がスムーズに通れる動線の幅は60cm以上とされています。
家具を配置する際は、玄関からリビング、リビングからキッチンといった主要な動線を最優先に考えましょう。
動線を塞ぐような配置は、圧迫感を生むだけでなく、日常生活のストレスにもつながります。
まずは床に家具の配置図を描き、動線を確認してから家具を配置すると失敗が少ないです。
家族全員のライフスタイルを確認したうえで、適切な配置を考えましょう。
壁面を活用する
リビングは壁面を効果的に使うことで、床面積を広く保てます。
テレビボードや収納棚などは、壁に沿って配置するのが基本です。部屋の中心部にスペースが確保されることで、室内をスムーズに移動できるようになり、生活動線が快適になります。
また、リビングにおすすめなのが「壁面収納」です。壁面収納とは、床から天井までの壁一面を使って、収納スペースを効率的に確保する収納スタイルです。
壁面収納を活用すれば、縦の空間を有効活用でき、床に物を置く必要が減ります。スペースも有効活用できるうえに、収納力も大幅にアップできますよ。
視線が通る空間設計にする
リビングを広く見せるには、視線の抜けを作ることが効果的です。視線の抜けとは、部屋の奥まで見通せる状態を指します。
背の高い家具で視界が遮られると、実際よりも空間が狭く感じてしまいます。ソファやテーブルなど、座った状態で使う家具は低めのデザインを選びましょう。
また、窓際には高い家具を置かず、自然光が部屋全体に届くよう配慮することも大切です。
ガラスやアクリル素材の家具を取り入れると、圧迫感を抑えながら機能を保てます。
多機能家具を活用する
多機能家具とは、1台で2つ以上の役割を果たす家具のことです。
たとえば、収納付きのソファやベッドは、座る・寝る機能に加えて収納スペースも確保できます。
伸縮式のダイニングテーブルなら、普段はコンパクトに、来客時には広げて使えて便利です。
多機能家具を効果的に使うことで、部屋をすっきりと保ちながら必要な機能を確保できます。家具を選ぶ際は、「1つで何役こなせるか」を意識して選んでみましょう。
デッドスペースを利用する
リビングには、気づかないうちに生まれている「デッドスペース」が存在します。デッドスペースとは、有効活用が難しい、または利用されていない空間のことです。
間取りやレイアウト設計の便宜上、やむを得ず発生してしまう利用しづらい空間ですが、この空間も工夫次第で活用できます。
たとえば、リビングの端に設けられている変形場所に、板を付けて収納棚にしたり、キャスター付きラックを隙間に挿入したりすると、効果的な収納場所を作ることが可能です。
また、ソファ下に収納ボックスを置けば、季節用品やストック品、子どものおもちゃなどの保管場所になります。
部屋全体を見渡して、使えていないスペースがないか確認してみましょう。
3.スペースパフォーマンスを下げるNG行動
スペースパフォーマンスを高めようと工夫しても、NG行動をしていると効果が半減します。
無意識のうちにおこなっている行動が、リビングを狭く感じさせている原因かもしれません。
ここでは、代表的なNG行動を4つ解説します。
家具を置きすぎている
リビングに家具を置きすぎると、動線が確保できず圧迫感が生まれます。
「収納が足りない」「あれもあると便利」という理由で、次々と家具を増やしてしまうケースは多いです。
しかし、家具が増えるほど床面積が減り、人が自由に動けるスペースは失われます。結果として、狭く窮屈な印象のリビングになってしまいます。
家具を選ぶ際は、「本当に必要か」「他の家具で代用できないか」を考えることが大切です。
既存の家具で不要なものがあれば、思い切って処分することも検討しましょう。
最低限の家具だけを配置することで、空間にゆとりが生まれます。
部屋のサイズに合わない家具を置いている
リビングの広さに対して大きすぎる、または小さすぎる家具は、バランスを崩す原因になります。
たとえば、6畳のリビングに大型の3人掛けソファを置くと、ほとんどのスペースが埋まってしまいます。
家具を購入する前には、必ず設置場所のサイズを測りましょう。搬入経路も含めて、家具が無理なく配置できるか確認することが重要です。
部屋の広さに対して、家具が占める割合は3分の1程度が理想とされています。バランスの取れた家具選びが、スペースパフォーマンス向上のコツです。
収納の計画をおこなっていない
収納計画を立てずにリビングを使うと、物が散乱して整理整頓が難しくなります。
「とりあえずここに置く」という状態が続くと、あっという間にリビングが物であふれます。とくに家族が集まるリビングは、家族みんなの多種多様なアイテムが集まりやすいです。
収納場所を決めずに物を置くと、同じ場所に物が積み重なり、動線を妨げる原因になります。
まずは、リビングに何を置くか洗い出し、それぞれの収納場所を決めましょう。
使用頻度の高いものは取り出しやすい場所に、低いものは棚の上段や奥にしまうと効率的です。
収納計画を立てることで、物が定位置に収まり、スペースパフォーマンスが向上します。
不要なものを放置している
使っていないものをリビングに放置すると、貴重なスペースが無駄に占有されます。
不要なものは、収納スペースを圧迫するだけでなく、視覚的にも雑然とした印象を与えます。定期的に持ち物を見直し、1年以上使っていないものは処分を検討しましょう。
思い出の品など捨てにくいものは、リビング以外の場所に保管する方法もあります。
必要最低限のものだけをリビングに置くことで、空間がすっきりとまとまりますよ。
4.まとめ
スペースパフォーマンスを高めるリビングレイアウトのポイントをおさらいしましょう。
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ポイント |
効果 |
|
動線を意識した家具配置にする |
スムーズな移動が可能になる |
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壁面を活用する |
床面積を有効に使える |
|
視線が通る空間設計にする |
開放感が生まれる |
|
多機能家具を活用する |
省スペースで複数の用途を満たせる |
|
デッドスペースを利用する |
無駄なスペースを減らせる |
リビングのスペースパフォーマンスを高めることで、家族みんなでより快適な生活を過ごすことが可能となります。
今回解説したリビングレイアウトのポイントを参考にして、取り入れられるポイントから実践してみましょう。
小さな工夫の積み重ねが、快適で開放感のあるリビング空間を生み出します。




